決算情報も様々です。ちゃんと読むとなると結構ハードルが高くなりますが決算短信だけなら私も何とか目を通せます・・・
ただ、見方がわからないと役に立たないので抑えましょう。
決算の情報元
①有価証券情報報告書
一番詳しく書かれているもの。上場企業が証券取引所に提出する開示資料です。
②決算短信
決算情報をまとめた速報です。
③決算説明資料
発表用に業績のトピックをまとめたものです。企業によりわかりやすさなどの工夫がされており、書式は統一されていません。
決算情報の探し方
・上場企業
企業のホームページですべての情報を確認することができます。他にも「ユーレット」という確認しやすいWEBサイトもあります。
・非上場企業
ホームページでは公開されていないことも多いです。官報の情報を確認しなくてはなりません。「NOKIZAL」というデータベースアプリで確認することもできます。
確認する項目
企業体力(BS)
「株主資本比率」で企業が借金をしすぎていないかを確認します。企業規模にも影響を受けますが、目安は30%以上です。小さな企業は低くなることも多いです。同業種内で銘柄を選ぶときの参考になります。
将来性(CF)
キャッシュフローを見ます。「営業活動によるキャッシュフロー」は本来の業務で得た利益です。「投資活動によるキャッシュフロー」、「財務活動によるキャッシュフロー」では企業のお金のかけ方がわかります。このバランスで企業のお金の流れを確認し、黒字倒産のリスクなどを見極めるのに役立てます。(実際はあんまり見られていないのですが・・・)
好不調(PL)
「売上高及び営業収入」で大まかな企業規模を知ることができます。「営業利益」は、人件費や諸経費を引いた利益です。そこから、さらに特別損益を加えて残った利益が「当社株式に帰属する当期純利益」です。これらが前と比べてどのように伸びているかを確認して、企業の成長や勢いを考えます。
効率性
「株主資本 当社株主に帰属する当期純利益率」を見ます。『ROE』とも呼ばれ、株式により得た資本でどれだけ効率よく利益を出したかを確認します。世界的な基準では8%以上が優良企業の目安となります。これは1年ではなく、過去数年の平均値で確認することが安定の推移をみる上ではポイントです。
またROE(収益性×効率性×負債比率)では、負債比率に注意が必要です。自己資本が少ないだけでもROEが高くなり、負債の多い企業も数値が上がってしまう傾向があるため、BSで確かめておく必要があります。
来季予想
下の部分です。「売上及び営業収入」、「営業利益」、「税引前当期純利益」、「当社株主に帰属する当期純利益」を見ます。企業の来期のPLの予測になります。実際どうなるかはわかりませんが、企業人が自分たちの(達成可能な?)成長をどのように見込んでいるかを知ることができます。
明日は、CFとBSについてもう少し詳しく考えたいと思います。