2018年の漢字は「災」でしたね。
確かに災害の多い1年だったと思います。まだ終わっていませんが。
最近読んだRobert Meyer,Howard Kunreuther著、中谷内一也訳の「ダチョウのパラドックス 災害リスクの心理学」丸善出版で書かれていた内容が結構勉強になりました。
自分も陥るであろう、これまでも陥っていた節のある災害時の心理学についてこれまでの例を取ながら解説されています。
こういった傾向を知って対策に取り組む必要はあるなと思いました。
<6つの心理学的バイアス>
1.近視眼的思考癖
災害対策のコストと潜在的なベネフィット(便益)を考えるとき、あまりにも目先の時間範囲内で判断してしまう傾向
2.忘却癖
過去の災害の教訓をあまりにも早く忘れてしまう傾向
3.楽観癖
将来の災害が引き起こすかもしれない損失について過小評価してしまう傾向
4.惰性癖
新しい災害対策が使えてもその効果が少しでも不確かならば、現状を維持しよう、初期状態を変えないでおこうとする傾向
5.単純化癖
リスクに関する意思決定を行う際、関係する諸要因の中から一部分だけに注意を向ける傾向
6.同調癖
他の人の行動を見て、それに合わせて自分の行動を決める傾向
どれもおもいあたるものが・・・
こういったことを踏まえて災害時の想定を細やかに行いながら、自分の取るべき行動について事前に考えておく必要があります。
暗いことを考えるのは嫌という人もいますが、必要なことだと思います。