『専門看護師(CNS)の6つの機能①』を書いていたら思いのほか長くなってしまったため、もう一つ記事を増やして投稿することにしました・・・
専門看護師(CNS)の6つの機能の残り3つ『倫理調整』『教育』『研究』についてです。引き続き大本は看護協会のHPをご参照ください。
④倫理調整
個人、家族及び集団の権利や尊厳を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決をはかることです。
看護系の学校で講義をするときに「倫理」というと拒否反応を示される学生さんが多いです。因みに私も。なんとなく言葉の響きが「難しそう」「わかりにくそう」と深層心理に植え付けられているような気がします・・・
患者さんや家族のケアの中で価値観の対立が起き、それらのどちらが正しいのかが分かりにくいときにモヤモヤとした葛藤を感じます。このモヤモヤの原因は意識的なものだけでなく、無意識的な者も含みます。
ある看護師があるケアに「これでいいのだろうか?」と葛藤を感じても、そんなこと全然気にせずに慣習的にケアを行う看護師もいます。この何の疑問も感じずにケアをしてしまう状態は倫理的な感受性の低い状態です。
CNSとしては倫理的な葛藤が生じている時だけに介入をすればよいのではなく、多くの人がケア時に考えてより良い方法、適切な方法があるのではないかと考えられるよう感受性を高めるための組織づくりも倫理調整の役割なのではないかと思っています。
⑤教育
看護者に対しケアを向上させるための教育的役割を果たすことです。
パッと思いつくのは「教える」ことですが、この教え方はただ単に教育的な立場として指導をしたり、講義をしたりすることに留まりません。
あるケースの実践を通して周囲の意識が高まるように働きかける(ロールモデル)こと、事例検討など情報を共有することによるものなど様々な方法が考えられます。
また、対象も看護職のみならず多岐にわたることが想定されます。
⑥研究
最後に『研究』です。
専門的知識及び技術の向上ならびに開発を図るために実践の場における研究活動を行うことです。
看護を受ける方々の利益となるような看護師としての研究を展開することが求められています。最近では倫理的な問題から、研究の方法についての制約も増えました。これも対象者を守るためだから仕方ないのですけどね。
自分の提供するケアの影響を知るため、根拠に基づいたケアを行うためにも必要なのですが、なかなか取り組めていません。。。
とりあえずは、新たな知見を取り入れるために研究の成果を読み解くことから2019年は始めます・・・