有名なウォーレン・バフェットの師である有名なベンジャミン・グレアム氏の得意分野である『バリュー投資』についてです。
グレアム氏は、アメリカの経済学者・投資家で「バリュー投資」として割安の株を見つける基礎を作った方です。
理論は極めてシンプルで「公式」に当てはめて企業の価値をはかります。
その公式とは、
正味流動資産(流動資産ー負債総額)×2/3 > 時価総額(株価×株数)
正味流動資産とは、企業の保有する「ほぼ現金」の資産の実質的価値で、その時点で解散しても残る「解散価値」の目安です。
企業の本質的価値を示す指標のひとつです。
基本は決算短信を見ただけでもわかります。
正味流動資産の算出に必要な資産の情報は、決算短信の貸借対照表(バランスシート)に書かれています。
市場から過小評価されている状態を見つけ出せれば、それ以上株価が下がる可能性は少なく、上がっていくだろうと考えます。
(本来300円のものが皆が良さに気付かずに100円で売られていれば、いづれ皆が300円の価値があることが気付いた時に300円になるだろう、みたいな感じです。)
このグレアム氏の正味流動資産をより保守的に見積もる手法を個人投資家の「かぶ1000氏」が示しています。
正味流動資産(=現金及び預金+受取手形及び売掛金+有価証券+投資有価証券+貸付引当金-負債合計)>時価総額
流動資産から在庫評価額を省くのが特徴です。
なぜなら、そのままの価値で現金化できるかどうかがわからないからです。
株価が低迷を続ける万年割安株になりえる可能性もあるため、注意は必要です。
そんな中でも上昇可能性を探るためには、地方の証券取引所から東京証券取引所への市場変更や株主優待の新設、配当への開始・増配、TOB(株式公開取付)等の可能性を確認してみましょう。
現金化のしやすさで重みづけをした公式を示しているのが、個人投資家の「たーちゃん氏」です。
正味流動資産を試算する際に、現金に近いものほど重みを付けています。
PBR(株価純資産倍率)<0.6、株主資本比率>60%等のじょうけんからピックアップした中から資産を行います。
正味流動資産≒解散価値(=現金及び預金×1.0+受取手形及び売掛金×0.85+棚卸資産×0.3+有価証券×1.0+投資有価証券×1.0+土地×0.5~+土地以外の固定資産×0.2-負債合計)×2/3>時価総額
※価値としての高い土地であれば「含み資産」として別に評価
この公式を使うと土地などを含めた幅広い資産に関して一定の重みづけをしながら評価することで、流動資産のみを使った基本の探し方では割安と判断されない、隠れ銘柄を探すことができる可能性があります。
様々な手法がある中でも自分にできるもの、やりやすい方法を選びながら責任を持って資産を運用していきましょうね!