なぜ、私は(一般的なヒトは)塩漬けになっている株の損切りができないのでしょうか?
必要性は理解できている「つもり」でも、やっぱり「損する」ことが怖いのでしょうね・・・
自分自身の考えの中の癖です。
アンカリング効果とは、過去の高値や安値を基準として投資判断を行う傾向のことです。
また、投資家の持つ行動バイアスの中に、含み損がある株式を売却できない(損切できない)「気質効果」があります。
考え方としては、損切をしたとしても「現金で持つか」、「株式で持つか」で資産は変わらないという考え方です。が、資産というよりも現金が減るという感覚でなかなか損切できないのです。
「気質効果」の要因のひとつとして「プロスペクト理論」があります。
プロスペクト理論は、不確実性に対する行動理論のひとつで、利得局面では危険回避に行動し、損失局面では危険愛好的に行動するという特徴です。
この理論に基づくと、損失局面では不確実性を求めて現金化を避ける傾向となります。→また、上がるかもしれない(めっちゃ不確実)と期待して売る(損切)のを控える。
私も、なんとなくそういう場面では楽観視してしまう傾向があります。
気質効果の他の要因には「後悔回避」や「自信過剰」などもあります。
過去の自分の投資判断を正当化したいと思ってしまうのですね。
自信過剰な傾向は比較的男性の方が多くて、独身男性は取引回数が多くて収益率が低いという統計の結果も出ているようです。
こんな記事をかきながらも、損切りせずにホールド中です・・・
参考:「今日から使える行動経済学」山根承子 ほか、ナツメ社